乗り越えていくことが、農業の醍醐味でもある。
何年続けても米づくりは本当に難しい。毎年計画を立てて、結果が出て、それに対する反省を踏まえてやっているわけですが、その年の気温が数度違うだけで、肥料のタイミングや量、管理の仕方、いろいろなことが変わってきます。大筋は決まっているけど、そこにイレギュラーのことが次々と舞い込んでくる。それでも、イネはどんどん成長し、僕たちの作業の遅れを待っていてはくれませんからね。難しいけれど、それを乗り越えていくことが、農業の面白さで、また醍醐味でもあると思うんです。どんな状況でも対応できるように、もっともっと実力をつけていきたいです。
米づくりの面白さ・難しさとは?
米づくりの良し悪しは、水の管理で決まる。
米づくりで一番重要なのは、水の管理です。水の管理者で、その田んぼの収量が決まると言ってもいいですね。水の管理がずさんだと、イネの茎の本数が足りなくなったり、田んぼの中の生育がムラになったり、その結果、収量が減ったり、味が落ちたりするんです。特に、イネの穂が出てくる約45日前と、稲の穂が作られる時期は目が離せません。この時期にイネの形をきちんと作ってあげないと、収量を確保しながら、おいしいお米を作ることが難しくなります。そうならないように、肥料の入れるタイミングと量を稲の生育を見ながら考慮し、朝夕の水の管理をきっちりやらないといけないんです。