新世代と共に

北村 歩 昭和17年生まれ

平成8年は建設ラッシュの一年でした。手狭になったライスセンターと餅の加工場を建て直し、新たに店舗併設の事務所を構えることに。多少の修繕はありますが、現在の六星の姿はこのころから変わっていません。そして組合法人から有限会社になったことで、社員数が大幅に増加。農業に携わりたいという有志が全国から集まりました。ここで面白いのは、農業経験者にこだわらず採用した点です。当時集まったメンバーの経歴は様々で、出身地もバラバラ。食に携わりたい、物を作りたい、農業をやりたい…夢はそれぞれですが、彼らには共通する思いがありました。それは「六星で」という思いです。米を作りたいなら地元で農家になればいいですし、餅を作りたいなら近所の和菓子屋で働けばいい。それを敢えて六星という場を選んで来ているのですから、自分の夢はもちろん、農地を維持・発展していく力になろうという者達であることには間違いありません。

若い力を育てて

この頃から4人は一線を退き、みんなの良きアドバイザーに。全国からの注文に応えられるよう通販セクションを確立し、店舗スペースには出来たての惣菜や和菓子を並べるなど、新しい世代の夢やアイデアがぎっしり詰まった会社へと成長していきました。

北村「若いもんがやると言ったからには、全部まかせようと決めてた。多少の失敗は目をつぶってな(笑)。」

その後平成19年4月、有限会社から株式会社へ組織を変更。当時新人だった者たちが中心となった今、北村は会長として、竹多・中川・中村の3人は引退後も農作業を続け、影から六星を支えています。

編集:大上戸 裕・中川 雅美
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