第二次世界大戦も終盤、昭和17年〜19年。現在(株)六星が位置する石川県白山市(旧松任市)に、創業者4人はそれぞれ農家の子として生まれました。 物心がつく頃には戦争が終了。親は家族のために働き、子供は外で元気に跳ね回る。彼らが小学生になったのは、そんな穏やかな時代に差し掛かった頃でした。
中村「あの頃は学校から帰ってきたらすぐに“らち打ち”(田んぼの中の除草作業のこと)。家の仕事を手伝うことに何の疑問も持たんかったなぁ。」
当時、彼らの暮らす村では田んぼに携わっていない家は一軒もなかったそうです。プライベートはもちろん、学校では縄編み大会が開催されたり、 夏休みや冬休みとは別に「農繁期休暇」が設けられたりと、彼らの傍には常に農業がありました。
中川「うちは大工と兼業やったけど、将来は農業のことしか頭になかったわ。」
子供たちがごく自然に家業を受け入れる。当時はそれだけ農業と生活が近い関係にあったといえるでしょう。